環境分野のスペシャリスト。研究者として、スタートアップでさらなる輝きを放つ

今回の社員インタビューはデータサイエンティストの郭敏娜(カク・ビンナ)さん。気候変動やGHG(温室効果ガス)排出量と企業活動・市民生活の関係性の分析、発展途上国における低炭素社会のシナリオ策定などに携わってきたスペシャリストです。なぜスタートアップに飛び込んだのか、これから何を目指すのかを伺いました。

― 入社前の経歴を教えてください。

中国出身で、来日して20年以上になります。もともと故郷が洪水の被害にあったのをきっかけに自然災害や環境問題に興味を持ち、京都大学大学院で大気汚染や温室効果ガスの研究に取り組みました。博士号を取って数年間は特任研究員として、国立研究開発法人国立環境研究所及びみずほ情報総研との共同研究などに従事していました。その後、関西大学で講師・研究員として勤務しましたが、次第に企業で働いてみたいと思うようになりました。もっとリアルな社会経済を知り、自分が積み上げてきた知見とスキルを企業活動や人々の生活に直結する形で活かすためです。新たな仕事を探す中で出逢ったのが、サステナブル・ラボでした。

― サステナブル・ラボへのジョインを決めた理由は?

何社か内定をもらっていたなかで、サステナブル・ラボに決めた理由は3つあります。1つ目は、サステナビリティ関連の事業のなかで、考え方も技術的にも最先端を走っていること。2つ目は、優秀なメンバーが揃っていること。コーポレートサイトでメンバーの経歴やコメントを見て、こんな人たちと働いてみたい!と感じました。3つ目はスタートアップとしての成長性です。ビジネスの新規性やポテンシャルの高さが評価され、数々のアワードを受賞しており、自社製品もリリースしている。今後の成長は間違いないと思いました。ここで働けたら自分もきっと成長できるし、すごく仕事を楽しめそうなイメージが膨らんだのです。

でも、一番大きかったのは平瀬代表の存在かもしれません。面接で話してみると事業への揺るぎない信念が伝わってきて、その想いこそ、他社にはないサステナブル・ラボの武器なのだと感じました。

とても印象的だったのは、「早く行きたければ一人で、遠くまで行きたいならみんなで」という言葉。素晴らしい考え方です。仕事だけでなく生活や人生においても同じだと思い、いつも心に留めています。

― 入社後、どのような仕事をしていますか?

データサイエンスチームのメンバーとして、データ収集およびデータ分析に携わっています。会社としてESGに関わる膨大な非財務データを扱っていますが、私は研究してきたE(環境)の部分を主に担当。さまざまなシナリオに基づき、企業の将来的なGHG排出量、スコープ1、2、3の推計などを行い、より高度で正確なスコアリングや分析ができるよう自社プロダクト「TERRAST β」に反映しています。

チームの皆さんはとても優秀かつ思いやりがある方ばかり。何かで困ったらチャットで連絡を1本入れると、すぐに何人もの人がサポートしてくれます。仲間の力を借りて問題を解決する毎に新しいことを学べ、達成感も味わえます。

一人ひとり豊富な知識や経験があるので、時にはチーム内で意見が対立することもありますが、何度も話し合いをしながら結論に到達する。その過程もすごく楽しいです。

― 働き方やライフスタイルは変わりましたか?

私は大阪在住で、何といってもフルリモートで働けるのがとても快適です。車や電車で通勤するストレスがなくなり、落ち着いて仕事に取り組めます。フルタイム勤務ですが、前職の大学授業を週1コマだけ継続しているため、時間を調整しながらやっています。みなさんから大学での仕事も応援いただき、フレキシブルで包容力のある会社です。

また、私は2児の母でもあります。朝、子どもたちを送り出し、たいてい9時から18時までは仕事。夜は子どもたちと家で野球をしたり、戦いごっこをしたり、2人とも男の子なので体力がいりますよ(笑)。私にとって、仕事は大変とか苦労というより、むしろリフレッシュ。子育てはもちろん大切で喜びもたくさんありますが、母である前に私はひとりの人間です。社会で価値を生み出し、自己実現し、責任を果たしたい。これも私の人生に必要不可欠なことなのです。

忙しい毎日ですが趣味も大切にしています。花が大好きなので庭には花壇を作り、疲れた時は花を切ったり、土をいじったり。中国の楽器・七弦琴も趣味で弾いていて、つい先週末も演奏会に出ました。中国人も日本人も一緒にやっていて、とても楽しいです。

― 仕事のやりがい、面白みは何ですか?

社内に気候変動、大気汚染、GHG排出量などの専門家はいなかったこともあり、私の知識や経験がダイレクトにプロダクトの進化に役立てられる手ごたえがあります。

これまでは研究に没頭し論文を発表することにやりがいは感じつつ、一方で研究内容がなかなか実社会には反映されないもどかしさがありました。例えば、私の研究成果として良い施策が提言できたとしても、政府が採用しないと判断すれば形にはなりません。また、さまざまな企業との共同プロジェクトにも参加し、例えば新しい製品を生産するにあたり、GHG排出量のシミュレーションをしながらエネルギー・設備・コストの最適化を考えるなどしてきました。しかし、研究側と企業の間にも大きなギャップがあります。その点、今の仕事では自分が推計した結果をすぐにプロダクトに反映でき、お客様である企業に活用していただける。すごく達成感がありますね。

私はサステナブル・ラボで働くことで視野が開け、世界が広がりました。友達、親族、大学の学生たちと話す時も、サステナビリティやESG投資というテーマを通して、自分の仕事と企業、または生活との関わりを、より身近な視点から語れるようになったからでしょう。以前に比べて社会とのつながりを実感できます。

2023年には日本でも企業間でCO2排出量を取引する「日本版排出量取引」がスタートし、当社の「TERRAST β」のニーズはさらに高まるでしょう。ESGにまつわる企業の現状を可視化し、脱炭素化に向けての課題や改善策を考えるための情報とヒントを提示できるからです。これからスタンダードなツールとして広まっていくと思います。

― これからの目標を教えてください。

私の目標はデータサイエンスチームの業務全体を把握すること。入社して数ヶ月、まだ一部のことしか知らないので、経験を積んでデータの収集・基盤構築からプログラミング、分析まで何でもできるようになりたいです。

また、社内で「この業務に関してはナナ(私)に聞け!」と言われるような特定の分野のエキスパートにもなりたいです。2~3年かけてじっくり取り組んでいきます。

― サステナブル・ラボに興味を持ってくれた方へのメッセージを!

データサイエンスチームの女性はまだ私だけですが、もちろんジェンダーに関係なく能力を発揮できる環境です。多様性を受け入れる会社なので、子育てしながらでも大丈夫。フルリモート&フルフレックスですし、子どもの学校行事がある時や急な病気などの場合は、上司に相談すれば柔軟に時間休を取らせてもらえるのも助かっています。ベビー・シッターの助成制度もあり、育児と両立しやすい仕組みが整っていますよ。

私が一緒に働きたいのは、自分なりの信念がある方、“Give”の精神を持つ方ですね。一人ひとりが持っているものには限りがあるけれど、お互い与え合えば、みんなで一緒に遠くへ行けるからです。同じような考えを持っているなら、ぜひ一緒に働いてみませんか?

スキル面だけでなく、積極性な姿勢と明るい笑顔でチームの活性剤となっている郭さん。これから一緒に仕事を楽しみ、誰も到達したことのないゴールを目指しましょう!

サステナブル・ラボでは、様々な職種での応募を受け付けております。私たちと一緒に、良い未来を創っていける方を、お待ちしております!

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